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Akagi Log プロコーチ養成コーチ 赤木広紀のコラム&エッセイ

プロコーチとして9年目を迎えて思うこと

コーチングと初めて出会ったのが1999年の12月。
プロコーチとして活動を始めたのが2001年なので、今年で9年目になります。

サラリーマン時代よりも長くなりましたが、ひとえにコーチングを続けてこれたのも、コーチングが決まりきったルーチンではなかったからでしょう。
たとえ同じクライアントさんでも、同じセッションは一度もないので、毎回、新鮮な気持ちで臨めたということが、今まで続けてこれた理由のひとつです。

 

そして、もう一つ続けてこれた理由としては、コーチングセッションそのものが進化し続けるということでしょうか。

クライアントに焦点を当て続けることで、クライアントが成長し、そして、コーチ自身も成長し、その二人が織り成すコーチングセッションそのものも成長し、進化し続ける。

このコーチとクライアントの関係性が成長し、進化し、成熟していくことそのものに魅力を感じて、ここまで来たのかもしれません。 

私がコーチングを習い始めた2000年頃、コーチングはクライアントの意欲を引き出したり、目標達成をサポートするためのコミュニケーションとよく言われていました。

そのためにクライアントの行動を促す質問やフィードバックのやり方を学び、クライアントの目標達成を導くような戦略をマスターしようと、コーチ同士で研鑽したり、コーチングの周辺領域を学んだりして、高いレベルのスキルを身につけようとしました。

けれども、そのようにしてスキルや戦略を学び、身につけて、実際にセッションの中で使っていくのですが、それだけでは前に進めなくなるときがやってきたのです。

それは一体どうしてでしょうか?


コーチングセッションを長く続けていくと、コーチ自身も成長していきますが、同時にクライアントも成長していきます。

最初は、コーチングのコの字も知らなかったかもしれませんが、コーチからコーチングセッションを受けるにつれ、コーチングとは何かを知り、クライアント自身もある程度、セルフコーチングができるまでになってきます。

また、立てた目標もどんどん達成し、自信もつき、当初の目標だけでなくそれ以外の分野でもどんどん改善され、良くなっていく。

とてもコーチ冥利に尽きることですが、同時にこんな疑問が浮かんできたのです。

 「これから、どうセッションを続けていこう・・・」
 
もちろん、目標が達成されたし、習慣も改善されたので、もうコーチングセッションは必要ないとコーチ、クライアント双方が思うかもしれません。
そのときは、お互い納得の行く形でセッションを終えるでしょう。

 しかし、コーチングは目標達成をしたらそれで終わりなのだろうか?
 目標達成のその先に新しい世界があるのだろうか?
 もしあるとしたら、それはどんな世界なのだろう?

私の中で、一つの疑問がだんだんと大きくなってきたのでした。


●目標達成のその先にあるものとは?

目標が達成された。当初の望みが実現した。悪癖が改善された。
具体的な目に見える成果が現れたその先にあるものとは何でしょうか?

それが、ミッション、つまり、自分は何者なのか?
何のために生まれて何をして生きるのか?という問いかけに対する答えです。
人生の目的、存在意義、使命といった言葉でも表現されたりします。

このミッションを探ろうというテーマが、コーチングの最初の段階で、クライアントから出てくることはほとんどありません。

なぜなら、コーチングが、目標達成や願望実現をサポートするためのコミュニケーションと説明されることが多いため、コーチもクライアントも最初は目標達成など、具体的なテーマに目がいってしまうからです。

そのため、ミッションをコーチングで扱うのは、ある程度コーチングが進んだ段階になります。

では、このミッションをコーチングで扱うと、クライアントに何が起こるのでしょうか?

●ミッションがクライアントに何をもたらすのか?

コーチングを習い始めた当初は、私もスクールで習ったことを、そのまま実践しているだけでした。

しかし、長くコーチングを続けているクライアントさんから、「今日は特にテーマがないんですよ」と言われ、それじゃあということで、こちらがリードして、ミッションを扱ったことがありました。

そのセッションでミッションが分かったわけではありませんが、それがきっかけとなり、セッションが終わってからも、クライアント自身が、自分のミッションを思い巡らすことになったそうです。

それから何度かのセッションを通して、自分が生きている実感を味わう出来事を思い出しながら、そこに共通するエッセンスを見出し、自分が何のために生きているのか という問いに対するその時点での答えを見出したのです。

そのミッションが、クライアントの支えとなったのでしょう、仕事で困難な出来事があっても、以前の自分とは全く違う対応を取ることができるようになったとその後のセッションで話してくれました。

このように、自分のミッションに気づくことで、自分のあり方が人によっては根本から変わり、その結果、人生が大きく変わっていくことにもなります。

そして、シンクロニシティとよばれる出来事が次々と起こり、ベストなタイミングで必要な人と出会ったり、求めていた情報が入ってきたりと流れに乗っている感覚が増してきます。

内面では、心の平安といっていいような静かな感覚が強くなり、外側で起こる出来事に左右されず、どんな出来事からでも必要なメッセージを読み解いていくようになります。


●コーチングでミッションを扱うことがなぜ重要なのか?

もちろん、コーチングでミッションを必ず扱うべきだと強く主張するつもりはありません。

あくまでもどこまで進むかは、クライアントと話し合う中で決めるものであって、コーチの意見に無理やり引っ張り込んではいけないでしょう。

それでも、やはり、コーチはクライアントのミッションに触れることを、コーチングセッションでしてほしいと思います。

 それはなぜか?


コーチングセッションはいずれ終わるときがきます。
そして、コーチとクライアントという関係にも終わりがきます。
 (もちろん、セッションが再開することもあるでしょうし、場合によっては友人関係として長く続くこともあるでしょう)

コーチ・クライアントの関係が終わったとしても、クライアントが自分自身の中に、人生の羅針盤となるようなものがあったとしたら、困難や障害に出会ったとしても、それをよりどころにして歩んでいけるでしょう。

そんな人生の羅針盤、よりどころとなるものそれが、ミッションではないかと思うのです。


2009年2月14日に東京で開催する特別セミナーでは、このミッションについて、私自身がコーチングセッションを通して体験したことや、様々な文献から考察を深めたことなどを中心にお伝えしさせていただきました。

 「クライアントは誰しもミッションを持っている」

今、そう確信を持って言います。

しかし、そのミッションは多くの場合、まだ発芽していない種のようなもので、放っておくと種のまま一生を終えるかもしれません。

種のまま終わることが悪いわけではありませんが、もし、クライアントが人生でその種から芽を出し、葉を茂らせ、花や実になるのを求めたとしたら、コーチとしてそれをサポートしたいと思うのは自然なことではないでしょうか。
 

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