前回、お伝えしたとおり、2009年2月14日に、春の陽気を思わせる暖かい東京で「人生の目的をコーチングで見つけるには?」と題して、プロコーチメールマガジン100号記念特別セミナーを開催しました。
当日は、鹿児島や神戸からもご参加くださり、人生の目的をテーマに話をしました。
セミナーの中では、人生の目的についてよく聞かれる疑問に対して、まず、私なりの考えを紹介しました。
その疑問の一つを紹介すると、
『人生の目的は、言葉にできるのか?』 です。
みなさんは、どう思いますか?
この問いですが、私は「人生の目的は、言葉そのものではない」と思います。
人生の目的は確かに、言葉で表されることが多いですが、人生の目的は言葉そのものではありません。言葉はラベルに過ぎないのです。
ただ、その言葉を読んだり、聞いたり、唱えたりすることで、人生の目的の本質に触れると、わたしたちの中の「ある感覚」が呼び覚まされます。
その「ある感覚」とは、たとえば、魂が震えるような感覚、琴線に触れる感覚、悲しくないのに涙があふれ、胸がいっぱいになる感覚、敬虔な感覚、心の平安、生きている喜び、このために生きているという実感、etc...
ある言葉を読んだときに、そのような感覚が呼び覚まされたとしたら、その言葉は、あなたの人生の目的とつながっている、つまり、ラベルと中身が一致しているといえるでしょう。
そのような感覚をどうやって思い出すかということですが、一つのヒントが、
「この人は、人生の目的を生きている人(生きた人)だ!」という人に触れることです。
実際に存在する人でも、伝記に出てくる偉人でも、実際には存在しない小説や映画の主人公でもかまいません。
そうして思い出した感覚を、上手に表現できる言葉を選び、文章にすると、見るたびに読むたびに心に響く、生きた「人生の目的」にいつでも触れることができるでしょう。
その後、セミナーでは、実際にコーチングセッションの中で、クライアントさんの人生の目的に触れるのに効果的な質問をいくつか紹介しました。
また、人生曲線というツールを使って、そこからクライアントの人生の目的を見出していく方法もお伝えしました。
人生の目的というのは、奥深いテーマです。
探したらすぐに見つかるようなものでもないでしょう。
だからでしょうか、人生の目的を探求することに対して、否定的に見る人もいることは確かです。
「そんな分からないことを探して続けても時間の無駄だ」というように。
けれども私は、こう思います。
人生の目的を探求したけれど、結局「これだ!」というのが見つからないまま、人生を終えるときがくるかもしれません。
しかし、人生の目的を探求する、その過程において、さまざまな体験をし、自分の課題に向き合い、それを克服し、人として精神的にも成長できたとしたら、その人生は価値あるものであったと言えるのではないか...
探求することは、夢想することとは違います。
自分の安全な領域から一歩踏み出すこと、そして、自らの課題に直面し、自分の影(シャドウ)を統合していくこと。それが探求するということでしょう。
人生の目的を探求するとは、安全な家の中から飛び出して旅に出ることと似ています。
旅の果てに、あなたは何かを見つけるかもしれませんし、何も見つからないかもしれません。しかし、旅の中で得た経験、体験は、一生涯、あなたの宝となるでしょう。
人生の目的を探求する本当の価値とは、旅の途中にあるのかもしれません。

