プロコーチメールマガジンの読者の方々から寄せられた質問について、2回に分けてお伝えします。
まず、最初のご質問から。
今、若手社長に向けてのコーチングを主軸にしようと思いシフトチェンジしているところです。
理由は
●社長の抱えている孤独感とプレッシャーを緩和し、よりイキイキとパフォーマンスを上げて欲しいという気持ち
●社長が変わることの影響力の大きさを実感
●社長達のパワーが好き(一緒にいると自分がワクワクする)
実際に4割弱のクライアントが経営者になってきているのですが、いまひとつお役に立ちきれていない気がしてならないのです。
そこで質問です。
「経営者(社長)へのコーチングで大切なことは何ですか?」
あなたは、どのレベルでお役に立ちたいか?
まず、どのレベルでお役に立ちたいか?を考えることが大切だと考えます。
NLPトレーナーのロバート・ディルツ氏が提唱したニューロロジカルレベルに基づいて考えると分かりやすいでしょう。
5層のピラミッドのような図がよく知られていますが、
Being(あり方)とよばれる、Who(自己認識、アイデンティティ)と、
Why(信念、価値観)が上にあり、その下にDoing(すること)とよばれる
How(能力)、What(行動)、When,Where(環境)があります。
あなたが、どのレベルでお役に立ちたいと思っているのかをこの図を参考に、整理するといいでしょう。たとえば、WhoやWhyといったあり方のレベルなのか、あるいはHow、Whatといったすることのレベルなのか。
たとえば、WhoやWhyのレベルでお役に立つとは、経営理念やミッションを明確にするサポートと言えるでしょう。
また、HowやWhatのレベルというのは、経営計画を実行に移していくサポートであったり、どのように部下の意欲を引き出していくかや、どのようにして売上をあげていくかを一緒に考えていくサポートといったことになるでしょう。
どのレベルでもお役に立つことはできますが、あとは、クライアントである経営者がどのレベルのサポートをしてほしいと思っているかを確認してください。
ただ、最初から、上のBeingのレベル(Why,Who)をサポートしてほしいという人は少ないでしょう。なぜなら普段、このBeingのレベルのことは、意識されないことが多いからです。
このBeingのレベルは本質的なので、普通に生活している限り、ほとんど意識することはありません。
意識しやすい部分は、「どうやったら売り上げがあがるだろうか?」とか、「部下のやる気を引き出すには何をしたらいいか?」といったHow以下のレベルです。
しかし、そのHow以下のレベルがうまくいくためには、Who,Whyといったあり方のレベルに影響されるので、そこを扱っていく必要があることをコーチがクライアントに伝え、リードしていくことが重要ではないでしょうか。
クライアントとのラポールをとるために、いったんは相手の求めているレベルにあわせることが大事だが、その上のレベルを扱うことがあるということを示唆していくということです。
なぜなら、私たちが「これは問題だ」と思っていることは、実は本当の問題ではないことが多いからです。
つまり、表面に見えることを問題だと思って対処しても、薬の副作用のように別の問題を作り出してしまう対処療法に過ぎないということがあります。
本当の課題、問題は、表面に見えるところにあるのではなく、その背後にある意識、無意識レベルでの前提や価値観に隠れていたりします。
つまり、自分や組織がどんな信念、思い込み、セルフイメージ、自己認識を持っているから、このような結果が出ているのか。
そこまで深く掘り下げていくことで、クライアントが認識していたこと以上のサポートができるでしょう。
私たちが普段気づかない心の奥底にある本質では、誰もがこのBeingのレベルを明らかにしたいと思っている。
長年、多くのクライアントを見てきて、そう強く実感しています。
サイトでBeingをどう表現すればいいか?
サイトなどには、このBeingを扱うことをどう表現したらいいのか?
という問いもよく頂きます。
正直な話、コーチのことをよく知らない経営者に、Beingレベルのことを書いたところで、あまりピンと来ないでしょう。
なので、Beingレベルのことだけを書くのではなく、Doingのレベル、つまり、コーチングの成果や結果、実績、クライアントの声、資格やコーチとしての経験、そして、コーチングを受けることでどうなるのか、どんな能力が磨かれるのか、といったことも書いたほうがいいでしょう。
Beingが見つかったらコーチングは終わってしまうのか?
このBeingを扱うコーチングをしていくと、Beingが見えたら、もう自分がコーチとして必要なくなるのでは?
と思うコーチも多いようです。
しかし、何を大切にしたいかというBeingが見えたとしても、見つけただけですぐにDoingレベルに落としこめる人はほとんどいません。
たとえば、愛、思いやり、つながりといった価値観が出てきたとしましょう。
では、日常生活でどれくらい実践できているかを10点満点で評価してくださいとクライアントに言うと・・・
残念ながら、どの価値観も満点という人はまずいません。
そこで、コーチとしてはBeingとDoingをつなぐ役割をしていくことができます。
経営者が大事にしている考え方、経営理念や経営ビジョンが深まっていくことで、経営にどれくらい影響を与えるかを考えてもらう。
また、普段の仕事の仕方が、経営理念やビジョンにどれくらい合致しているのかを考えてもらう。
単にDoing(すること)だけを扱うコーチングから、より深いレベルをサポートできるコーチになることでしょう。
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