と書くと、「いや、そんなことはないよ」とか「それは言い訳じゃないの?」
という声が聞こえてきそうです。
「何でも早めに片付けるほうがいい」ということを、私たちは小さいころから
言われ続けてきました。
しかし、それって本当に真実なんでしょうか?
夏休みの宿題をさっさと片付ける人と、ぎりぎりまでやらずに
最後に片付ける人と、毎日コンスタントにコツコツする人と
いろんなタイプが、いたと思います。
私はどちらかというと、ぎりぎりタイプでした。
で、毎年夏休みが来るたびに、計画的にやろうと思うのですが、
なかなかそのとおりにはなりません。
とはいえ、最後には必ずやり遂げるので、宿題をせずに学校に
行くということはなかったのですが、いつも、「もっと早くから
やっておけばよかったのに・・・」と後悔するタイプでした。
社会人になってからも、そんなに仕事が早いほうではなく、
たまってしまうことも多々ありましたが、大きな迷惑をかけるほど
遅くはなかったというところでしょうか。
なので、ここでも同じように「もっと早くからやっておけば・・・」と
思って、仕事を早く効率的にできるような仕事術の本を買い込んだこともあります。
でも、なかなか変わりませんでした。
コーチングを習い始めてから、知ったことですが、
「どんな出来事にも、メリットとデメリットがある」
言い換えると、どんな物事にもプラスとマイナスの両面がある ということです。
昔は、何事も早いほうがいいと単純に思っていました。
けれどもこの考え方を知って、何事も早くすることのメリットとデメリットを
考えてみたのです。
メリットは、それこそ、仕事術の本にたくさん書かれているようなことなので
ここでは割愛しましょう。
では、デメリットって何だろうと考えたときに思い出したことがありました。
それほど多くはないのですが、講演やセミナーで、ときどき、人前で話をすることがあります。
そのために何を話すのかをあらかじめ考えるわけですが、
いつもぎりぎりに何とか話すことがまとまって、もっと早くにまとめておいたらいいのに
といつも思っていました。
ところが、あるとき、思ったよりも早く、2週間ぐらい前に話す内容が
まとまったときがありました。
そして、できた安心感で、当日話をするまでの2週間、ほうっておいたら、
今度は、何を話すか忘れてしまって、当日焦ったことがあったんですね。
そのことを思い出したら、ふと、学生時代にやっていた
陸上競技のことが浮かんできました。
私は中長距離を専門にしていたのですが、試合当日にピークを持ってくるように
調整するんですね。
自分の状態がピークになるのが、早すぎてもダメだし、遅くてもこれまたダメだしと
この調整にはいつもてこずったものです。
仕事も、この陸上のピークに持ってくる調整も似ていて、
どちらも早すぎず、また遅すぎずが大事なんだと。
それからは、仕事がなかなか早くはかどらず、時間だけが過ぎていくように感じるときでも
「今は、熟成の時間で、ピークに持っていくためには必要な時間なんだ」
と思えるようになりました。
「もっと早くしなくちゃ」と早くできない自分を責めていることも多かったのですが、
こう思えるようになってから、自分を責めることも減り、ずいぶん楽になりました。
一般的に正しいと思われていることのあえて反対を見てみる
そうしたときに、現状を打開するヒントも得られるかもしれないですね。

